偏光を用いた半導体結晶内部の転位の可視化装置です
■独自の光学理論によりエッチングやX線トポグラフィに代わる画期的な結晶転位検出が可能
■複雑な調整は不要、ワークをセットするだけで高速・高精度観察が可能
■強固な躯体構造でありながら小型・軽量でフットプリントの省力化が可能
XS-1 Siriusはシリコンカーバイド(SiC)などに代表されるパワーデバイス用半導体ウェーハの内部に存在する結晶由来の欠陥(マイクロパイプ、貫通刃状転位、貫通らせん転位など)を高感度でリアルタイムに可視化する装置です。
従来の半導体結晶ウェーハ内部の転位観察や評価・分析は、破壊検査であるKOHエッチング法あるいは大型放射光施設を用いたX線トポグラフィ法による観察などが主であり、利便性やコストが課題でした。これらの課題に対して全く異なる光学観察という視点から解決を試みたXS-1 Siriusでは、偏光に伴う結晶特有の複屈折特性(レタデーション)を利用した独自の光学観察系と位相差演算を駆使した技術によって、非破壊・ローコストで結晶内部の転位の可視化を実現しています。
結晶内部の貫通転位(貫通混合転位、貫通らせん転位、貫通刃状転位)、マイクロパイプをレタデーションによって生じるコントラストとして可視化します。
ウェーハ全体の転位の数をカウントし、転位密度をカラーマップ(ヒートマップ)として表示することが可能です。
現在は受託観察をメインとして、上記のデータの提供を行っております。
貫通転位密度のヒートマップ
転位カウントシステムによる
貫通転移抽出の様子
転位の観察例
3,4,6インチウェーハ(8インチも対応予定)、不定形チップ