Mipoxでは、SiC、GaN等の化合物半導体基板から、SiN、AlN、MgO/Al2O3等の多結晶セラミックス材料まで、一般的に研磨加工が困難とされる難削材(難研磨材)に対し、高精度な表面を創出する事が可能です。各加工対処物・用途に合わせ、専用の研磨工程・研磨剤を自社開発しており、Mipox独自のプロセスでお客様のご要望にお応え致します。また、ZYGO、AFM等の一般的な表面粗さ測定機の他、ウェーハ全域の表面状態を高効率で確認する事が可能な外観検査装置「Micro-Max」を自社開発、運用しております。
ウェーハの接合加工は非常にデリケートであり、僅か数nm(ナノメートル)程度の微細な凹凸や異物でさえ、接合不良を引き起こす直接的な原因となります。大半の場合、接合加工を実施するウェーハの表面は可能な限り平滑である事が望ましいとされており、研磨加工やCMP加工等の手法で、0.2nm(Ra)程度の表面粗さが求められます。また、ウェーハのエッジ部近傍に存在する「ダレ(ロールオフ)」についても、良好な接合加工を妨げる大きな要因となるため、それを抑えた研磨加工(平面度向上処理)が要求されます。
Mipoxでは、SiC、GaN等の化合物半導体基板から、SiN、AlN、MgO/Al2O3等の多結晶セラミックス材料まで、一般的に研磨加工が困難とされる難削材(難研磨材)に対し、高精度な表面粗さを創出致します。また、ZYGO、AFM等の精密測装置や外観検査装置「Micro-Max」も保有しているため、正確に表面状態を把握することが出来ます。オシレーション機構やヘッド回転機構など独自の機構を備えた研磨フィルム式平面研磨装置と当社の研磨フィルムとの組み合わせにより、研削加工レベルの高レート研磨~鏡面処理まで対応し、接合に適したウェーハ平面を実現致します。
赤外線(IR)透過画像の位置を高精度に認識し、6軸方向を位置制御するピエゾアクチュエータ(ピエゾ圧電効果を応用した位置決め素子)を組み合わせ、±0.2μmのアライメント精度を満たす技術です。
一般的な接合時のアライメント方法である平面方向のみの位置合わせ方法(アライメント方法)では、接触時の位置ずれがさけられず、その精度に制約ありました。同メカニズムは、一般的なアラインメント精度(±1.0~0.5㎛)をはるかにしのぐ、±0.2㎛以内の高精度アラインメント接合にも対応できる設備です。
Mipoxのコア技術の一つである「磨く(ポリッシング、CMP、平坦化)」と「接合技術(高精度アラインメント接合技術)」を融合させることで現在提供している接合アプリケーション全てにおいて高付加価値化を実現します。
Ar(アルゴン)やN2(窒素分子)によるビーム照射時に、Si原子を同時に照射する接合方式である「Si-FAB」にも対応しています。
接合面にSiが必要以上に堆積せず、Siリッチな表面を生成する事が可能、電極を伴う接合においても絶縁性を確保出来ます。
近年応用例が増えている、SiC(シリコンカーバイド)ウェーハの接合には、本接合方式が多く用いられています。
一般的に、イオン結晶性の材料の接合が困難とされる常温接合ですが、これに対応するため、活性化処理の間に中間層としてSiスパッタする方式を採用。
1層に満たない程度のSi原子を界面に介在させることで、イオン結晶性の材料でも良好な接合が可能となりました。多種多様な組合せの接合を実現でき、応用技術の拡大に貢献しています。
▲Siスパッタ―方式 接合前処理 イメージ図
従来の固定されたArビームソースでは、ウェーハ表面を均一に活性化処理することが困難でした。当社では、スキャン可能な可動型Arビームソース方式を採用。ウェーハ表面を均一に活性化処理でき、ウェーハの中心部~外周部まで、接合強度の面内ばらつきを最小限に抑えた常温接合が可能です。
▲従来の固定型Arビームソース ▲可動型Arビームソース機構
平坦化(CMP) :各異種素材ウェーハの平面部を研磨し、接合に必要な表面粗さと平面度を得ます。
洗浄 :ウェーハ平面のパーティクル(汚染物質)を除去します。
検査 :接合に支障を与える傷や汚れがウェーハ表面に残存していないか、外観検査装置「Micro-MAX」で確認します。
接合加工 :異種材料の2つのウェーハを、適した接合方式・条件で接合させます。接合状態はIRなどで確認します。
エッジ研磨 :後工程で適用されるプロセスに応じ、接合が済んだウェーハのエッジ部を研磨し整えます。
平面研磨 :接合したウェハの薄化加工(平面研削加工・ポリシング(CMP)加工)を実施します。