NEDOの「官民による若手研究者発掘支援事業(若サポ)」で名古屋大学原田俊太准教授(未来材料・システム研究所)とMipox(株)は、半導体基板を製造する際に発生する結晶欠陥(転位)をカウントするシステムの構築と、ウエハー全体の転位やひずみの分布を直感的に分かりやすく表示するヒートマップ表示機能の開発に成功しました。従来は転位部分を機械的に抽出できず、観察した像の定量的な評価が困難でしたが、本成果により、グレーのコントラストで形成された画像の中から転位の位置情報を抽出し、転位の数密度や分布の様子をカラースケールで可視化(ヒートマップ表示)することが可能になりました。これにより、半導体製造における検査工程の利便性や業務効率の向上に大きく貢献します。 なお、今回開発した二つの機能を組み合わせて、当社製品であるSiC結晶転位高感度可視化装置「XS-1 Sirius」に実装しました。
図1 今回開発した転位カウントシステムとヒートマップ表示機能を実装した
SiC結晶転位高感度可視化装置「XS-1 Sirius」