Mipox株式会社は、民活型オープンイノベーション共同研究体つくばパワーエレクトロニクスコンステレーション(Tsukuba Power-Electronics Constellations(TPEC))内に設立された材料分科会にて、当社を含む民間企業17社、公的機関3機関と連携し、次世代パワー半導体用炭化ケイ素(SiC)ウエハーの新しい量産技術の確立を目指した大型共同研究を開始しましたことをお知らせします。
■取り組み内容
本共同研究ではSiCインゴットを作るバルク単結晶成長プロセスからウエハー化する加工プロセスに至るまで低コスト化を実現する本格的な製造技術の開発を目的としており、当社は企業使命である「塗る・切る・磨くで世界を変える」に基づき新しい研磨フィルムの開発と、ウエハーの評価装置の開発において当共同研究に従事致します。
SiC単結晶は非常に堅くウエハーに加工するには多くの工程で高価なダイヤモンド砥粒を消費し、また加工時間もシリコンウエハーにくらべ6倍以上かかっている現状があり課題となっております。
Mipox株式会社では多くの研磨フィルムを開発・製造してきたノウハウを活かし、ウエハー加工プロセスの高速化とダイヤモンド砥材の省消費化を実現する新しい研磨フィルムの開発を目指しています。 また、研磨加工後のウエハーの品質評価も非常に重要であり、Mipox株式会社では独自の偏光観察技術を活用してウエハー内部に存在する貫通転位プロファイルを高感度かつリアルタイムに可視化する装置を当共同研究で開発します。その結果の一部はXS-1シリーズの最新機種として「XS-1 Sirius」としてリリースしており、今後も継続して研究開発を行っていきます。